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2010年12月25日土曜日

プロヴァンスのクリスマス(13個のデザート編)





















プロヴァンスのクリスマスに欠かせないもの、それは「13 desserts」です。
文字通り、13個のデザートという意味ですが、なぜ「13」なのか?
それは、イエスキリストと12人の使途を足した数を表しています。
デザートには、フガス(小さな穴の開いたパン)、油のポンプ、洋ナシ、りんご、青いメロン、 ドライいちじく、ドライレーズン、くるみ、ナッツ、アーモンド、ナナカマドの実、ヌガーブラン、ヌガーブラックです。その他にも、みかんやカリッソンを用意する家庭もあります。

それぞれのデザートを少しずつ食べることで、1年ずっと幸運が訪れるといわれています。

またキリスト教の修道会によっても、13個のデザートの食べる部分が決まっていたようです。
フランシスコ会(フランシスカン)では「ドライいちじく」を、ドミニコ会(ドミニカン)では「ドライレーズン」
を食べる風習があるようです。

さて、この13個のデザート以外にも、プロヴァンスのクリスマスには、特別な伝統があります。

通常フランスの食事は、前菜から出てきますが、クリスマスに限りすべての食事がテーブルに用意されます。そこには、3つのテーブルクロスを敷き、3つのキャンドル(スタンド付き)を用意します。

全員がテーブルに座ったら、家族の一番年上の人と年下の人が暖炉にある一番大きな薪を一緒に持ち、テーブルを3周します。
その後、ナッツワインを薪に数滴垂らし、暖炉に入れます。
そして、プロヴァンスの言葉で「"a l’an que ven que se siam pas mai que siguem pas mens " 」
(神様、もし来年家族が増えることがなかったとしても、最低限私たち家族が減ることが無いように見守っていてください)とお願いをします。


家族で食事が終わった後も、その日だけは片付けず、テーブルクロスの4隅を
方結びをします。
そうすることで、悪魔が食卓に上ってこないという意味を表しているようです。

このようにしてプロヴァンスの人々は特別なクリスマスを過ごします。

残念ながら、「13個のデザート」を除き、すべての伝統を守り続ける家庭は、少なくなっているのが現状ですが、お年寄りから小さい子へ「プロヴァンスの伝統」は、今も語り継がれています。

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